
目次
Power BIとは?今さら聞けない基本
ビジネスインテリジェンスって何?
Power BIは「BI(ビジネスインテリジェンス)」の一種で、企業や個人が蓄積したデータをもとに、“見える化”して意思決定を支援するツールです。
Excelでは限界を感じていた「データの統合・可視化・共有」を、効率よく直感的に実現できます。
BIツールにはTableau、Looker Studioなど多くの種類がありますが、中でも無料で使えて(一部有料)強力なのがPower BIです。
他のBIツールでもできることはほぼ同様ですが、Microsoftならではの機能もあります。
SharePointやOneDriveからデータを取得することが容易で、これまで持っていたデータを新しく何かのデータにエクスポートする必要がありません。
Power BIの種類とできること(Desktop/Service)
Power BIには主に2つの製品があります。
- Power BI Desktop(無料)
→ レポート作成とデータ分析に特化- Power BI Service(有料あり)
→ クラウド上での共有・自動更新・ダッシュボード配信が可能まずはDesktopで始めて、慣れてきたらServiceでチーム連携を図るのがベストです。
Power BI Desktopはこちらからダウンロードしましょう。
初心者がまず覚えるべきPower BIの便利機能7選
① スライサー(Slicer)でダッシュボードの動的絞り込み
「スライサー」は、レポート上のデータをクリック一つでフィルタリングできる視覚オブジェクト。
ユーザーごとに条件を変えてグラフを表示できるので、営業別・月別・商品別の分析などに最適です。
スライサーの例 Excelよりも簡単に絞り込みができるため、動的に値を変更しながらデータを見たいときによく使います。
② 表・グラフの「ドリルダウン」操作
Power BIでは、1つのグラフで複数の階層(年→月→日など)を持たせることが可能。
ドリルダウンを使えば、より詳細な分析に自然とユーザーが誘導されるレポートが作れます。
③ クイックメジャーで計算列を簡単作成
DAXが苦手な人にもおすすめなのが「クイックメジャー」。
よく使う計算式(平均、比率、前月比など)をGUIベースで直感的に作成でき、数式の理解が浅くても高度な分析が可能です。
④ 視覚オブジェクトの条件付き書式
特定条件に応じてセルの色や文字色を自動変更できる「条件付き書式」は、異常値の発見や傾向の強調に便利。
Excelユーザーにも馴染みがあり、初心者でもすぐに導入できます。
⑤ データ更新スケジュールの自動化(Power BI Service)
Power BI Serviceを使えば、日次や週次での自動データ更新が可能です。
Excelでの“毎朝手動更新”から脱却し、業務を大幅に効率化できます。
⑥ Bookmark機能でプレゼン効果アップ
「Bookmark(ブックマーク)」は、レポートの状態を保存し、切り替えアニメーション付きで見せられる機能。
複数の視点で見せるプレゼンに最適で、インタラクティブな体験を実現します。
⑦ DAXの基本構文と使いどころ
Power BIの計算式言語「DAX」は一見難しく見えますが、基本の関数(SUM, CALCULATE, FILTER)だけでも強力。
まずは「フィルタの上書き」や「動的な集計」を理解することで、データ活用の幅が一気に広がります。
Power BIの効率的な学び方と継続Tips
公式チュートリアルと日本語ドキュメント
Microsoft公式のPower BI 学習ガイドは、初心者〜上級者まで対応しており、無料で学べる貴重なリソースです。
YouTube/Udemy活用法
YouTubeでは実務ベースの活用例が多く、Udemyでは「データ基礎からDAX応用」まで網羅した講座が充実しています。
隙間時間の学習にも最適です。
Power BIコミュニティでの情報収集
実際に困ったときは、Power BIコミュニティやQiita・Zennなどで同様の事例を検索するのがベスト。
「DAX 複数条件」「ビジュアル フィルターが効かない」などのワードで調べると、ピンポイントで回答が見つかることも。
まとめ:Power BIの便利機能を活用して「脱・手動集計」へ
Power BIは、ただのグラフ作成ツールではなく、データを味方につける“業務改善パートナー”です。
今回紹介した機能を1つずつ実務に取り入れていけば、日々のレポート作業が自動化・可視化され、次のステップである「予測・提案型分析」へと進んでいけます。
この記事を書いた人
今村 壱生(IMAMURA Issei)詳細はこちら
29歳のエンジニア兼マーケター。Re PROViSTAとして、生成AI、Webアプリ開発、業務自動化、BI導入、Web広告運用など、幅広い分野で活動中。システム構築では、要件定義から設計・実装・運用まで一貫して対応。また、小説執筆も手がけるなど、クリエイティブな一面も持つ。